ヒトカノ

人さまの旦那さんが彼氏。その道をあゆむオンナの胸のうち。

とらわれる過去・不安でしかない未来

知りたいけど知りたくない彼の過去。

私と出会う前の彼のこと。

女の人とのつながり。

だれかといった場所。

 

年も離れてるし、そのぶんだけ生きてきた歴史があるのもわかってる。

これまでだってずっと家庭を持ちながら、

おそらく数々のカノジョがいた。

 

だからこそ。

過去のことをいま知ってもどうしようもないし、

わたしと出会う前のことについて何かを言うなんてもってのほか。

 

そんなこと、頭では理解してる。

 

けれど、ふいに知ってしまったとき。

意図的なのか、彼の口から聞いたとき。

 

心はざわめき、波立つ。

台風のように不穏な風が吹きあれ、真っ暗な渦に飲み込まれる。

つめたく冷えきった絶望の底に沈み、

ただただ涙があふれだすだけ。

 

この世のだれにも存在する「過去」というたしかな歴史。

変えようのない事実だからこそ、苦しくなる。

 

過去でしかないことも、過去からいま現在続くことも、

のびる蔦のように後方から熱くするどいトゲを私の心に突き刺してくる。

 

いま、彼に愛されている。

彼とともに時を過ごしている。

 

だけど、わたしもいつか過去になるの?

あなたがいなくなったわたしには何が残るんだろう。

 

彼といたいから、手を離したものもある。

あきらめたものもある。

 

すべてを投げうってでも彼といたいと思った。

だから、いま、彼といる。

 

でも、もしあなたの気持ちが冷めてしまったら。

こんなわたしだから、あなたに嫌われてしまったら。

そのとき私はどうなるんだろう。

 

「別れよう」

そのひとことでおしまい。

 

婚姻関係の強さというものは、紙一枚といえど鋼のような強さ。

 

それにくらべたら誰にも歓迎されない関係は

何にも守られることのない夢物語のよう。

 

「おしまい」

それで終わり。

 

きもちが落ちてしまったときには答えの出ない不安の波に何度もなんども飲み込まれ、

もがいては浅く呼吸し、とまらない涙をただぬぐう。

 

やさしくて厳しくてときどき気分屋さん。

頭がよくて気むずかしいところもある人。

とても大切にしてくれて、冷たくもある人。

 

だから、あなたの事がたまに分からなくなります。

好きだから、とてもとても苦しくなります。

 

許されない関係だからこそ、受ける苦しみも多く強いものです。

 

ざまぁみろ、バチ当たりなんだからもっと苦しめ!

奥様、彼女さんからは忌み嫌われる存在です。

 

だけど、あなたの旦那さんをだまして困らせようなんて思ってもいません。

離婚させて奪い取ってやろうとも思っていません。

 

同じくらい、愛しています。

彼の人生の支えになりたいと思っています。

 

わたしの人生、そんなに長生きしなくていいです。

彼がいなくなった世界になる前に、

どうか、幸せの記憶の中で死なせて。

 

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